スポンサーサイト

Posted by Nanoka on --.-- スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

尊い精一杯

Posted by Nanoka on 08.2009 Nanokaあれこれ 10 comments 0 trackback
昔からあまりブランド物に興味のない私ですが。
それでもいくつかは持っております。
その中にひとつ、とても大切なものがあります。
もう10年近くも使っているキーケース。
汚れてボロボロで、ヘロヘロになっているけど。
・・・まるで私のようだな。


10年ほど前になるんですねぇ。
今のマンションに引っ越して間もない頃。
うんと年の離れたお友達が出来ました。
彼女は当時はまだ高校生で、とても可愛らしく
いつもキラキラしてました。
ちょうど、初めて犬を飼い始めたばかりの頃で
まだ子犬のGIGIを連れて散歩をしていると
ご近所の彼女とはよく出会うことがあって。
ずっと、なんとなく顔見知りではあったのですが。

ある日の夜。
たまたま私が外出先から晩い時間に帰ってきたその途中で。
例の彼女が、いかにも怪しそうな男の人に絡まれてるところに遭遇しました。
私に気づき、半泣きで助けを求めるような視線を見て。

まずいな、これ。
とりあえず、声をかけてあげないといけないが。
かなりややこしそうなオトコだしな。
どうするかな・・・。

私はまず、携帯で知り合いのおじさんに電話を入れました。
このおじさんというのがまた、なかなか迫力のあるご仁でして。
事情を話して、とりあえず来てくれ。と。
それまではなんとかしとくから。と。

その一本の電話を終えてすぐに、彼女の方に近づき
さも今初めて通りかかったような顔をして声をかけました。

「あら、こんばんは。こんな時間にめずらしいわね。お友達?」

彼女は何も言えず。
オトコはこっちを睨みつけ。
なんやねん、オバハン!的な視線に一瞬カチン。
でも、我慢我慢。彼女に怪我させちゃいけないしね。

とりあえず、なんか適当な・・・でも空虚なお話をしつつ
時間を稼いでいたところに、来ました来ました。
例の迫力のあるおじさんが、イカツイ車で到着~。
降りてくるなり。

「おぃ。どないしたんや? こんな時間に危ないやろが?
 ん? そっちの彼はどちらさん? なんかあったんけ?」

まあ・・・とりあえず、怖いんですわ。そのおじさん。
いや、根はとっても優しくていい人なんですけどね。
もちろん堅気ですしね。
でも、妙に迫力があって、最初はビビります。

件のオトコも例外ではなく。
ビビったもよう。

「いや、人違いだったみたいです。すんません」

脱兎のごとく去って行きました。
やーいやーい。あっかんべー。


私はとりあえず、おじさんにお礼を言い、
件のオトコとおじさんのダブルパンチで震えあがっている彼女を連れて
近くのファミレスまで行ってお茶を飲みました。
そのときに初めて、お互いに自己紹介をしまして。
それから、お友達になったんですね。

彼女はキョウコと言いました。
私と同じ一人っ子で、私とは違いとても人懐こくて明るい子。
それ以来、よく食事をしに行ったり、お茶を飲んだり。
悩みがあれば相談にものるし。
免許を取ったと言えば、運転の練習につきあったり。
まあ、怖かったけど。ずっと、手も足もつっぱってたけど。
うちのGIGIのことも、とても可愛がってくれました。
GIGIもよくなついていたし。

彼女が高校を卒業して、就職してからは
お互いに忙しいこともあってほとんど会えなくなりましたが。
たまに電話で様子を訊いたりしてたんですね。

そして。
彼女が就職してひと月くらい経ったころ。
仕事が終わる夕方に電話がかかってきました。

今晩、会えますか?
ちょっと、晩くなるけれど。
いつものファミレスで。


えらい、急なこっちゃなあ。
でも、なんか急いでるみたいだし。
私も特に予定はないし。
うん、いいよ。


そして夜。いつものファミレスに。
仕事帰りのお洋服のまんまで彼女は現れました。

「おつかれおつかれ。こんな時間までお仕事? 大変ね」


彼女はちょっと困ったような、照れたような顔をして。

いえ、そうじゃないんですけど。
ちょっとお買い物をしていたので。
すみません、こんな時間に。
でも、どうしても今日、渡したかったので。


そう言って彼女は私に小さな包みをくれました。
なんだろう? 開けてもいい?
で、開けてみて。


そこにあったのが、件のキーケースです。
小物のブランドではわりと好きなベルサーチでした。

「え? これ、何? どうしたの?」


そう尋ねる私に彼女は、いきなり謝ってきました。

ごめんなさい。ごめんなさい。
怖い思いをしたあの日から、今までずっとずっと
本当に色々お世話になってきたのに。
いっぱいいっぱい御馳走にもなって
いっぱいいっぱい悩みもきいてもらったのに。
こんなことしか出来なくてごめんなさい。


それは。
彼女が初めてもらったお給料で買ってくれたもの。
ああ・・・そうか。
今日は給料日だったんだ。
仕事が終わってすぐに、これを買いに行ってくれたんだ。


確かにブランド物とは言っても、何万円もするもんじゃない。
だから、「こんなことしかできなくて」って言葉になったんだろうけど。

でも、キョウコ。
これは、私には最高のプレゼントだなぁ。
こんなに嬉しいことは、今までにあんまりなかったよ。


なんとなく目頭が熱いような。
胸にぐっとこみあげるものがあるような。
でも、私も精一杯の笑顔で「ありがとう」を言いました。
そしてその場で、そのキーケースに家の鍵や車のキーを
付け替えました。


私は、クリスチャンではありませんが
学生の頃の夏休みの宿題で「聖書を原書で全部読む」という
恐ろしいものがありまして。もちろん、訳本で読みましたけど。

その中に。確かこんな話があったような気がします。
ウロ覚え・・・というか、ちゃんと読んだわけではないので
間違ってるかもしれないですが。

ある大金持ちが、大金を寄付しました。
でもそれは、その大金持ちにとっては微々たる金額。
続いて、ある貧しい人がなけなしのお金を寄付しました。
先程の大金に比べれば、すずめの涙ほどの金額。
でも、イエス・キリストはその「すずめの涙」を
とても価値がある。それは貴方の精一杯だから。
そう言って、微笑んだそうです。


高校を卒業したばかりの新入社員のささやかなお給料。
その中から精一杯のことをしてくれた彼女。
私が好きだったブランドもこっそりチェックして
普段は行き慣れない百貨店へ閉店間際に駆けつけて。
きっと、彼女自身だって欲しいものがいっぱいあるだろうに。
これ以上の尊い贈り物があるだろうか。


だから。
今でも手放せずにいます。
あまりにボロボロなので、たまに新しいのを買おうか。
とも思うんだけど、出来ない。
キョウコの尊い精一杯がつまっているから。


その後。
キョウコは結婚をして遠くへ行ってしまいました。
お互いにバタバタした時期で、音信不通になってしまいましたが。
風の便りに、2児のママになったと聞きました。
彼女のことだから、きっと立派にママをしているんでしょう。
その彼女が、このボロボロのキーケースをみたら
きっとあの綺麗な鈴の音のような声でコロコロと笑うでしょう。

いやだなぁ。
いつまで、そんなの持ってるんですかぁ。
貧乏くさいんだから、もうっ。

とか、なんとか言って。笑


いや、貧乏なんだけどさ。
そういうこっちゃなくて。
これはやっぱり、手放せんわ。
当分持っておくよ。


あの時と変わらない素敵な笑顔で。
あの日と変わらない綺麗な心で。
彼女が幸せに暮らしていることを
願わずにはいられません。

○ Comment

ネカフェで泣くなよ(A;´・ω・)アセアセ

てか、順番がちがくね?
石も、女も、家庭までも・・・・・ってのが
普通に正しいような気がするんでつけど(;¬_¬)

ま、私はびんぼー症なのでぇ。
石もなかなか捨てられまてんヽ( ´ー)ノ
で、大損するんだぉね(・。・)
2009.12.12 00:04 | URL | Nanoka #- [edit]
泣きました。しかもネカフェでwww
だって、僕は捨ててばっかりだもんな。。。
女も家庭も石までもorz
反省です。
2009.12.11 21:18 | URL | atsupon #- [edit]
本当に彼女は素敵なお嬢さんでした^^
素直で可愛らしくて、人懐っこいので
おそらくみんなから可愛がられていたのでしょう(*´∇`*)
相談にのっているつもりで、私のほうが癒されることも
たびたびありましたよ♪

迫力あるおじさんも・・・本当にいい人なんです^^
何よりも。使えるしヽ( ´ー)ノ
いつも私たちのことを見守ってくれていました♪
そして、怖そうな風貌のわりに涙もろい人なのが
なかなか親近感があったな^^
2009.12.11 00:32 | URL | Nanoka #- [edit]
 いい話ですね。きょうこさんはとても素敵なお嬢さん(今はいいお母さんかな?)だと思います。

 それにしても、知り合いに”迫力あるおじさん”がいてよかったですね^^
2009.12.10 22:56 | URL | 春海 #- [edit]
コメントありがとうございます!!
そして、お世話になっております。

審査の過程でこのようなコメントをいただけるとは
思ってもみませんでしたので、驚きと感動で一杯です!
何よりも、この長い文章をきちんと読んでいただいたことに
心から感謝致しますm(*‥*)m

これからもぼちぼちと・・・ではありますが
色んなお話を綴って行きたいと思っております。
今後ともどうぞよろしくお願い致しますm(*‥*)m
本当にありがとうございました!!
2009.12.10 16:19 | URL | Nanoka #- [edit]
突然のコメント失礼します。
審査のためにブログを拝見させていただいておりましたが・・・
いい話しに思わず書き込まずにはいられなくなりました( ;∀;)
素敵なご経験をされて、そして心に留め置くことができるなのかさんも、素敵な女性だと思いました。

ご迷惑でしたら、このコメントは削除いただいて構いません♪
これからもブログの更新頑張ってください。
2009.12.10 14:47 | URL | Pingoo!スタッフかさはら #- [edit]
\(^▽^*)いらっしゃ~いっ(*^▽^)/

そっかぁ^^ 
あのお話は間違ってなかったんだね(;≧∇≦) =3 ホッ
イヤでイヤでたまらなかった夏休みの宿題も
今となってはためになってるような気がします^^

彼女は本当に素直で、純粋で、可愛らしい子でした。
だから、結婚するんだって嬉しそうに報告に来てくれた時は
自分のことのように嬉しかったなぁ(*´∇`*)

今はきっと素敵なママで、素敵なレディになってると思います♪
2009.12.08 23:18 | URL | Nanoka #- [edit]
聖書のそのお話しは安息日礼拝で
聞いたことがあります。
私もクリスチャンではないけれど
聖書のお話しはとても心に残ります。
そんな話しをしらなくても
自然にそうできる彼女は素敵ですね。
2009.12.08 23:01 | URL | ゆう #- [edit]
長文を読んでいただいてありがとうございますm(*‥*)m

もともと私は本当に貧乏性なもので
捨てられらない(整理できないw)ものは
結構いろいろあったりしますが^^;;

こういう「想い」のつまったものって
ホント特別なんですよね♪
想いを自分の中に積み上げながら
これからも過ごして行くんだと思います^^
2009.12.08 20:59 | URL | Nanoka #- [edit]
どうしても捨てられないものってありますよね。
この日記を読んで、
気持ちが温かくなりました。
2009.12.08 18:22 | URL | シホ #qwKvtbg. [edit]

○ Post comment


  • 管理者にだけ表示を許可する

○ Trackback

trackbackURL:http://villagrazia.blog24.fc2.com/tb.php/2-6632b994
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。